BASEからShopifyへ商品を移すとき、CSVを書き出せたことと、移行できたことは同じではありません。商品名や価格だけでなく、画像の元データ、バリエーションごとのSKUと在庫、公開状態まで確認が必要です。この記事は2026年10月10日に確認した公式資料に基づく調査記事で、実際の店舗データを使った移行テストやShopify管理画面での実機検証は行っていません。

最初に「何を何件移すか」を棚卸しし、少数の商品で試してから本番用CSVを整えるのが安全です。顧客と注文履歴、旧URLは商品CSVとは別の課題として扱います。

1. 商品数とSKU数を分けて数える

BASEのCSV商品管理 Appの案内では、登録済みの商品データをダウンロードできます。必要な列を選べますが、ダウンロードしたCSVをShopifyの商品CSVとして無加工で使えるという意味ではありません。商品種別、商品コード、バリエーション、在庫の管理方法を先に一覧にします。

たとえば、バリエーションなしの商品が4点、3種類のバリエーションを持つ商品が2点なら、商品は6点でも販売単位は10 SKUです。これは作業量を考えるための架空例です。色やサイズが増えるほど、価格、SKU、在庫、画像の対応を行ごとに確かめる必要があります。

最初の棚卸し項目

商品名/商品種別/商品コード・SKU/バリエーション/価格とセール価格/在庫/商品説明/画像の原本と使用権限/公開・非公開状態。「セール App」でセール価格を設定している場合、BASEの案内によると編集用CSVには割引後の価格が出力されます。セール前の通常価格を別途記録し、管理画面の表示額と照合してください。

2. Shopifyの現行CSV列に合わせる

Shopifyの商品CSVの現行仕様とサンプルCSVを基準に列を対応づけます。基本的な列には Title、URL handle、Description、Price、SKU、Status があります。バリエーションには Option1 name と Option1 value などを使います。古い解説にある別の列名を、そのまま新しいテンプレートへ写さないでください。

Shopifyの商品は最大3つのオプション、1商品あたり最大2,048のバリエーションを扱えます。ただし、Shopifyのバリエーション案内は、100を超えるバリエーションに対応しないテーマやアプリがある点も示しています。上限だけを見て、表示や連携アプリが使えると判断しないことが大切です。

SKUやJANコードに先頭の0がある場合は、表計算ソフトで開いて保存した後も文字列として残っているか確認します。これは移行前のデータ点検上の注意です。CSVの行を並べ替えると画像などの対応が崩れる場合もあるため、元データと変換後データの両方を保持し、商品ごとに照合します。

3. 画像はCSVとは別に原本を揃える

BASEのCSV商品管理 Appでは、登録済みの商品画像を一括ダウンロードできません。画像の原本が手元にあるか、利用権限とファイル名を商品ごとに確認します。CSVに画像らしい文字列があるだけで、移行先で使える画像が揃ったとは考えないでください。

Shopifyの商品CSVで外部画像を指定する場合は、公開アクセスできるHTTPSの画像URLが必要です。旧店舗の画像URLを使う予定なら、旧店舗の停止後も参照できるかを別に確認します。画像の順序、代表画像、各バリエーションとの対応は少数の商品で目視します。

4. 在庫は拠点数と販売切替日を決める

Shopifyの商品CSVの Inventory quantity は、単一ロケーションの在庫に使う列です。複数ロケーションの在庫は在庫CSVなど別の手順を確認します。BASEの在庫数とShopifyの在庫数をSKU単位で照合し、売れた分をいつ反映するかを決めます。

新旧の店を同時に販売する期間があるなら、同じ商品を二重に販売して在庫数がずれる可能性があります。切替時刻、注文を受ける店、在庫更新の担当者、差分確認の方法を先に決めておきます。この記事は在庫同期の動作を実機で確認したものではありません。

5. 少数の下書き商品で取り込みを試す

Shopifyの商品インポートの案内では、商品CSVのファイル上限は15MBで、UTF-8形式が必要です。インポート開始後は取り消せません。まず仕様の異なる商品を少数選び、CSVの列、画像、価格、税、SKU、在庫、表示を確認してから件数を増やします。

Status を draft にすれば商品は下書きになります。一方、オンラインストアへの公開設定は別の列・設定でも扱われます。インポート後に管理画面とストア表示の両方を確認してください。既存商品へ上書きする場合、空欄や関連列の不足でデータが消えることがあるため、いきなり全件を更新せず、対象と列の意味を確認します。

6. 商品CSVで移らないものを分ける

顧客データはShopifyの顧客CSVで別に扱います。注文履歴は商品CSVや顧客CSVを読み込むだけでは移りません。Shopifyのストア複製の案内でも、注文を管理画面から直接インポートできないことが示されています。必要なら目的、保存先、アプリやAPIの利用条件を別途調べます。

商品ページの旧URLもCSVだけでは解決しません。自分で管理する独自ドメインとBASEが提供するドメインを区別し、旧URLと新URLの対応表を作ります。ShopifyのURLリダイレクトは、Shopify側で404になるURLに設定する機能です。BASE提供ドメイン上の旧URLを新しい外部サイトへ転送できるかは今回確認した公式資料だけでは判断できず、別途確認が必要です。

移行前の確認リスト

  • 商品数とSKU数を分け、商品種別とバリエーションを一覧にした
  • 画像の原本、権利、旧店舗停止後の参照方法を確認した
  • Shopifyの現行サンプルCSVに列を合わせ、先頭の0や文字化けを確認した
  • 在庫ロケーションと、新旧店舗の販売切替手順を決めた
  • 少数の商品を下書きで取り込み、管理画面とストア表示を点検した
  • 顧客、注文履歴、旧URLを別の作業として整理した

費用と契約条件から判断を始めたい方は、第1回「BASEとShopify、移行前に確認する総費用と条件」をご覧ください。移行を急がず、今のBASEで必要な運用を続ける選択も含めて検討してください。

参照した公式資料

リンクは通常の出典リンクです。小さな店のEC乗りかえノートはBASE・STORES・Shopifyの公式サポート窓口ではなく、Shopifyの公式パートナーを名乗るものではありません。

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